ノンフィクション書籍作家の方から、ご自身の電子書籍の新企画についてご相談を、ということで打合せに出かけてきました。

内容としては電子書籍ならではの企画を考えたいというご要望だったのですが、そこはやはりすでに出版でしっかりとした実績をお持ちなので、私の方がとても有意義なブレストになりました。ありがとうございます。

このところ私がずっと考えているのは、Kindle専用端末での読書と、スマホやタブレットでの読書は根本的に違う読書だということです。

一生懸命本を電子的に再現しようとしてきて、いまも四苦八苦しているのですが、今日を含めここ数週間に様々な方とブレストを重ねた結果、朧気ながらそうではない新しい本の骨格と作り方が見えてきました。

結論的には、もっともっと活字離れを促進させるような本を作っていくことになるだろうと考えています。活字の無い本です。

新しいことは構想するだけなら誰でもできます。それを実現する過程で知恵を絞り、関係者の調整を繰り返し、出来上がったものの品質を向上させるために妥協しない交渉を繰り返した分、将来に繋がると考えて仕事をしていますが、これが本当に大変。だけど大きなやりがいのある楽しい仕事ですね。

そして打合せの結果、来春、弊社で出版させて頂くことになりました。

弊社ではブックデザイン事業部を立ち上げたとお伝えしました。この事業部では編プロ事業を集約発展させたものにしていく計画ですが、今後は今回のように作家や専門家の方々に、出版サービスを提供していく準備を進めています。

ブックデザイン事業部のデザインとは意匠ではなく、設計の意味で使っています。当然、ブックに紙と電子の垣根は存在しません。