お客さんから「なるはや」で、と依頼を受けたときに、「承知しました」と言うだけで「ではいつまでに」と約束しない人がいます。いったい何を承知したのだろう。

こうなると、間違いなく依頼主は不安になってくるので「どうなってるの?」と確認が入れることになるのだが、「すみません」と誤りはするけど、やっぱり「いつまでに」と約束はしない。では、君はいったい何に対して謝罪したのだろう。

商売だとは理解しているから、お金を頂戴する以上きちんとしなければという意識はあるようだ。そのため必死になって考えているし作ってもいるようだ。

しかし、そういう自分の時間(悩んだり、作り込んだりしている時間)を優先し、つまり一生懸命やっているつもりで、自分なりの基準における”なるはや”が、結果的に相手の時間を奪っているという自覚がないため、それが相手を待たせてやきもきさせ、ひいては信用を損ねることもわからない。

こういうと、大抵自分には技術がないから、経験がないから、つまり未熟だからと一生懸命状況を説明する。しかし、自分の才能のなさを嘆く「暇」があったら、その時間を勉強や作業にあてたらいいと思う。忙しいと言っている人ほど、たいしたことをしていない。本当に努力している人は、自分が努力しているとは思ってはいない。

なるはや、と言われて期日が決められない人は、商売の売上、つまりお金よりも大切なものが何かわかっていない気がします。もしかすると、優しさや友愛、といった甘い言葉が頭に浮かんでいるんじゃないかと思います。私はお金よりも時間が貴いと思います。自分の時間も人の時間も、いずれも人生そのものを意味していると私は思うので。

となれば、時間泥棒は給料泥棒。と、そういう意識で日々仕事のスピードアップとゴールの明確な設定を徹底的にお願いします。

なるはやで。