先日、本格的に秋になるまで夏休みを延長すると書きましたが、よく考えてみると今年は例年にない長い酷暑だったりで、いつ本格的な秋が来るのかもわからないなと思い直しました。

それにやはり永遠に夏休みのような仕事の進め方も一つの考え方だなとも考えています。休み中もずっと仕事をしていたわけですが、休みながら遊びながら仕事をしていくという今回の長い夏休み状況を経て、今までは相当無駄も多かったなと振り返っています。

今年は「焦り」の年か

年初からほんとうに人の動きが激しいですね。多くの人達に何か火が付いたんだろうと思います。私自身も昨年から今年は転機と考え働き方を大きく変えていますが、それ以上に周囲の転換が激しくて地味にみえるほどです。

自分も変革に対する嗅覚はある方だと思いますが、それによって蛮勇で突っ込んだり、惑わされてブレたり、逆に引き下がりすぎたりと、なかなか上手く対応できずにここまでやってきた思いがあるので、今回は決めたらブレずに行こうと決意してやってきました。

いまの状況では動かないよりは動いた方がいいだろうとは思いますが、冷静に周囲をみていると、自分も含め多くの人に整理のつかない「焦り」があるんじゃないかなと感じます。また、それが私自身の生産性の低い原因だろうとわかってきました。

2つの焦り

私の場合は2種類ありそうです。1つは、このままでは生き残れないという時間切れを感じる焦り、もう1つは早くここで手を打たないと乗りそこねるという機会損失への焦りです。

前者に関していえば、すでに何度か書いているとおり、業界の軛を自ら解けば済む話だと考えています。成熟社会で変革が難しいのは、暫く食べ続けることができる資産があるためで、本来であればいま切り捨てなければならないことが捨てられず延命されてしまうことだと考えています。

当社は事業構造の切り替えを決意してはや2年、核となる部分は磨きがかかってきましたし、社員の育成という点でも自分自身の見方が変わりました。もともと困難があればあるほど成長の機会も多いと考えていましたが、これまでは私一人成長を目指していたところがあったと思い、これからは社員と一緒に成長できる会社を目指そうと考えています。

この半年を振り返っても、レームダック状態な組織や人をみてきて、来年は大変なことになりそうだなと、いまのうちに転換できててよかったなと感じてます。

見極めと多面性の再確認

もう一つの焦りは新しい取り組みについての焦りです。こちらは長年挑戦しては失敗積み重ねていることに加え、年齢的に失敗から取り返すのもこれが最後だろうと感じていることに加え、景気動向的に「オリンピックまでに」という追い込み意識が、いつの間にか根拠のない時間制限認識となっていて、焦燥感を倍増させていました。

まず焦るのをやめようと決めたところで見えてきたことは、何をしなければならないのか見極めがついてないということです。目前にあまりに広大な新分野の荒野が広がっていて、いち早く縄張りしてやろうと決意してここまでやってきたものの、さてどこからどう手を付けていったものかと多少途方にくれるところがあり、そうこうしているうちにあちこちで縄張り始めているところがチラホラと見え始めて、急がなきゃという焦りですね。

よく考えてみるとずいぶんと欲張った贅沢な悩みですが、そこに時間が必要なのか質が必要なのか、求めるい仕上がりが2割でいいのか5割でいいのか、そもそも満点を追求してばかりでは駄目だと振り返りをしていましたが、取り組む仕事のゴールをはっきりさせられていないことにも気づきました。

それとともに、多面性に欠けていたと振り返っています。マスメディアの時代ではないということを頭ではわかっていながらも、新しいメディアの仕事を作るのに方法論が1つきりと思い込んでいました。まず目前の一山を登りきらないと次の山は見えませんが、その登山ルートは1つではないということです。

これから取組むこと

目下、当社の固有事業としてのISSHIKIの強化に取り組んでいます。こちらを書籍のデザイン制作チームとして業界随一というレベルまで持っていく決意で、今期はデザイン面では昨年萩原さんが立ち上げた合同会社256との連携を強化させます。

次に私自身が陣頭に立って出版コンテンツの企画制作に取組むチームを構築し、デジタル出版サービスの企画提案を実践していきます。こちらはローカルメディアコミュニケーションズ合同会社という別会社を通じ引き続き全国展開を目指します。

最後に、上記の目的を達成するために必要な人材採用をします。