【読んだ】百姓の力

年度末押し迫ってきました。現場は追い込み仕事で大変ですが、社長としては一人嵐の前の静けさを感じてます。行く先は五里霧中で先が全く読めません。しかし、間違いなく混沌とした状況が現れると思っているので、それでも迷わず前進する方針とともに原点回帰を強く意識しています。

そんなときに先生から「二宮翁夜話」を勧められました。二宮尊徳ってあの薪を背負った道徳少年で、軍国主義と一緒に葬られてしまった人物だよね、ぐらいの認識しかありませんでしたが、先生からこの人は江戸時代の経営コンサルみたいなものですよと言われ俄然興味が湧いてきて、読んで見ると面白い。今更ながら尊徳仕法のことを知って、改めて自分の中の近世史の断絶を知りました。

そんなことがあって江戸の新田開発や農村立て直しのことを勉強したいと本屋を廻っていたのですが、この分野って本がほとんどないんですね。ようやく見つけたのが本書だったのですが「江戸時代から見える日本」とのサブタイトルで、内容も一般向けに優しく書いてあり、まさに探していた本でした。

当然経営者目線で読んだので歴史的な評論解説は端折りますが、「村」の構造は「会社」に引き継がれ、その会社がいま溶け出している現状をみると、江戸時代的な社会構造も間もなく完全に無くなってしまうのだろうなと思いました。

しかし、この「村」を構成維持しようとしてきた人々の性質の部分を理解することで、その次(会社の次)を見据える重要なポイントを発見できそうです。

そういう意味では、園山さんの農耕型企業風土作りの経営手法は、現代において本当に正解に近いお手本だと改めて実感しました。

結局のところいつの時代も目指すべきことは同じく「いかに生産性を高めるか」ということですね。もう少し江戸の農村経営について調べてみたいと思います。

【読んだ】小さいおうち

観てから読みました。

文芸作品の評論はできませんが、大変読みやすい作品で映画の方は原作の雰囲気を上手く再現している上に、ドラマとしてうまくまとまっていて、さすが名監督だと再確認しました。

この作品に惹かれたのは、昭和10年代、1930年後半の世相を上手く表現していると思ったためで(もちろん実際は知りませんが)、主人公の女中タキがちょうど祖母と同じ年代、作中、タキの回想録にちょくちょく「それは嘘だろ戦前は暗黒時代だろ」とツッコミを入れる大甥が今の自分と同じ世代ですね。

物語が5年後東京オリンピックが開催されることが決まった昭和10年ぐらいから始まってますが、そこから暫くシナ事変の頃はデパートの大売り出しがあったりで世の中結構景気はよくて、ただ段々と不安な空気が立ちこめてくるも真珠湾攻撃で一気に世の中明るくなったと思ったら、それから暗雲立ちこめて悲惨な状態に真っ逆さま。

当時と今とで国家予算の破綻具合が似ていると言われていますが、この先国家間の総力戦はあり得ないにしても、ちょうど5年後が東京オリンピックで、アベノミクスでなんとなく景気は悪くない感じなところが妙に一致していて、その先5年後、つまり今から10年経ったらどうなっているのかちょっと不安にはなりますね。

一方で、この当時に生まれた中流階級の生活がその後の「昭和」の基本形なんだと思うのですが、それがもはや風前の灯だと思うのと、もっと遡れば戦国末期から続く江戸的な社会風土もいよいよ自分の世代ぐらいで終わりなんだろうなと、最近「村」の本を読んでいてそう思うこともあって、この先はまったく違う世界観に切り替わるのかなという予兆も感じます。

暫くはどう考えても(国家予算どころか業界の動向を観るだけでそう思いますけど)明るい話題にほど遠いので、どう展開するのか予測も付きませんが、案外明るい未来が待っている感じもしますね。なんとなくですけど。

【読んだ】没落する日本人強くなる日本人

こういったタイトルを店頭で取ることはないのですが、この書評を読んで現代が「室町末期から戦国に至る状況に近い」という著者の主張を読んでみようと購読。

問題点や提起については、日頃からそうだろうなと考えてることがまとまっていたので個人的に新しい発見はありませんでしたが、大学の先生の本としてはとても読みやすく世間ずれがないので、いまの日本の問題をまとめて知りたいという点でお薦めの1冊だと思います。

今はどこかの時代に似ているというとらえ方は、応仁の乱後にせよ幕末せよ敗戦直後にせよ、混乱期に人がどう考えどう行動したか、そこが参考になるという話ですね。もう何年もそのことを考えてきたので個人的にはそろそろ飽きてきました。


今年の正月に帰省した際、親父殿に連れられて親父殿の祖父(自分の曾祖父)の家があった場所に行ってみました。そこは玄界灘と博多湾に挟まれた漁村で、一族が室町末期に京都からこの地に移住してきたことが寺の過去帳から分かったそうです。

いまは駐車場となって煉瓦塀だけが残るその場所に立ってみて、話としては何となくは聞いて知っていたことも、実際現地に行って一族の氏が沢山残っている昔のままの道筋を辿ってみれば、数百年の年月も身近に感じられますし、時代の変遷で生活や仕事が様変わりしたとしても、根本的なところは何も変わっていないんじゃないかということを感じました。いつの時代も大変だったし、悲惨なことも永遠には続かない。


そういうわけで最近は混乱期の時代に学ぶことは少し飽きてきていて、ここのところ江戸後期の村や村落経営について興味をもって調べてます。

村に興味があるといっても、土いじりをしたくなったりの自然回帰的エコ発想や、懐古主義的な田舎への憧れなどではないです。当時の社会を維持していた生産基盤をどうやって改善してきたのか、それが今にどう繋がっているのか、そのリンクが全く自分の中にないことに気付いたのでした。

よく近現代史を勉強していないことが問題になりますが、実は近世社会史の無知や誤解の方がより実際問題として重要なんじゃないかと感じてます。そもそも100年ぐらい前までほとんどの日本人は村人だったわけですから、その実態を知っておくことは現代の経営にも活かせるのではないか、特に混乱している社会情勢で原点回帰するとするならば、戻るべきポイントはそこじゃないのか、そんなことも考えつつ。

いま企業経営を考えるときに、戦国時代の領国経営よりは江戸末期の村落経営の方にヒントがあるような気がしてます。ちなみに当社の経営は、園山さんの農耕型企業風土の形成を前提にしていて現在のところ非常に上手く進んでいるのでこの仮説は間違っていない気がします。

以上、いつものようにほとんど紹介した本の内容とは関係ない話でした。

 

【読んだ】インターネットが普及したら、ぼくたちが原始人に戻っちゃったわけ

ん、んー。これ何の本だ?と思いながら読みましたが、あとがきに「編集者入門」と書いてあってなるほどと合点がいきました。自分のような元編集者のために書いてある本ですね。書店でまんまと買わされました。

そして、これ読んで納得してるともうその人はオワコンということでいいんですよね。近未来の編集について語っているということでしたが、私はここに書いてないことをやらないとダメだぞ、と大先輩方が語っていると理解しました。

本書にある「村」というキーワードは、私もここ数ヶ月着目してました。そして本書でも同じ意味合いで取り上げられていて、よしよし自分の観ている方向性は間違いないなと思いました。

そこからどう掘り下げていくのかは諸先輩方とは違う道を選びたいと思います。

いまネットでコンテンツビジネスを考えている人にとっては、自分の考えをまとめるのに最適な本だと思います。

【読んだ】バカでも資産1億円

タイトルがアレだけど(こう付けざるを得なかったんだろうな)とても読みやすく良い本でした。

昨年末の選挙で潮目が変わったと思いますが、昭和の終わり頃から政治家はバカにしていい人種だといった風潮が続いたと思います。私も「こいつバカだな」とTVに向かって呟くこともありましたが、今のように誰がやっても厳しく難しい状況では、政治家をバカにして何かが解決すると思っている方が恥ずかしいですね。

数年前までその筆頭にあげられていた著者ですが、この本を読んだあとに同じようにバカにできるのか。読んでいるうちに本書を読むとあの当時の短絡的な報道に踊らされたことを後悔させられる人も多いだろうなと思います。

どんなに人間的な魅力があっても、どんなに明晰な頭脳があたっとしても、政治家になれるとは限りません。そんな当たり前のことも実際に経験した人の言葉を借りなければ理解することはできませんね。彼の目からみた当時の小泉首相など有力自民党代議士の人間力などは勉強になりました。

著者が当選した当時から面白いなと思ってましたが、本書を読んで著者の木下藤吉郎ばりの処世術(出世術?)は傾聴に値すると思いました。自分も20代で読んだら感化されて生き方変わったかもしれません。

繰り返しますが、そうで無ければ売れなかったと思うので仕方の無いことと理解してますが、タイトルで投資術を押し出すのはちょっと違うなと思いました。

しかし、いま書店で売れるタイトルって何だろうね。そこにどんな価値があるのかなと編集者としてあるまじきことを考えています。そして、電子書籍なら本来アピールすべきエッセンスを大事にできる本作りができるなと思いました。

ということで、そういう本を企画していこうと思います。

【読んだ】小学生のボクは、鬼のようなお母さんにナスビを売らされました。

昨年からデザインでお手伝いしているワイヤーオレンジさんの第3弾は絵本でした。

最初にこの絵本の話をお伺いしたときから、この企画にかけるすさまじいまでの熱意を感じていたのですが、印刷所から上がってきた見本を手にして一通り読み終えたあとに、改めてグッとくるものがありました。

強烈なインパクトある絵と、子供だけでなく親(とくにお父さん)に響く内容だと思うのですが、どうしてこういう絵なのか、読み終えたあとにここまでするか!と、すべてにおいて計算されつくされた素晴らしい本です。

当社でデザインを手がけている本は年間数百冊になるので、いちいち宣伝している間もないのですが、この本だけは出版されたらなんとしてもブログに書かねばと考えていました。

説明がヘタクソで宣伝臭くなってしまって悔しいですが、本当に皆さんに手にとって読んで欲しいと思います。

小学生のボクは、鬼のようなお母さんにナスビを売らされました。

原田 剛
出版年月日:2014-11-29
価格:1,512円

amazon.co.jp で確認する

ワイヤーオレンジさんの第1弾と第2弾はワイヤーママに連載されている祖川先生の育児本でした。

その話を昨年伺ったときに、すぐに「これは徳島に行って詳しくお話をお伺いしなければ」と、デザイナーを連れての出張を決めたのですが、実際に訪問してみてその直感は正しかったと思いました。

徳島のスゴイ出版社に行ってきました 【その1】 | katsukinoboru.jp
徳島のスゴイ出版社に行ってきました 【その2】 | katsukinoboru.jp
今回の絵本の著者は、そのワイヤーオレンジ社長の原田さん。そう、この話は原田社長の子供の頃のお話です。

実は徳島に伺ってからも、何度か原田さんにお会いして食事をご一緒させて頂くことがあったのですが、その都度どうしたらこんなスゴイ人が出てくるのだろうと、原田さんの生い立ちを是非知りたいなと思っていました。

でも常に原田さんは未来の話、それも浮ついたところが一つもない具体的で熱意ある話に圧倒され伺う隙がありませんでした。原田さんもまた、この絵本の話は40年間ほとんど話さずにこられたそうです。

きっと何かドラマがあるだろうと感じていましたが(そんな軽々しい表現では済まされませんが)、絵本を読んで一人の父親として息子の教育について考えさせられ、同時に経営者としては原田さんの並々ならぬ事業に対する情熱の裏側を知り、当社のデザイン実績ではなく、お薦めの1冊として記事にしました。

ぜひお手にとって欲しいと思います。

 

【観た】ハウス・オブ・カード

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なんと第1話をタダで観ることができます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

土日にhuluでイッキ観。

いろんな解説みていると、米国でもイッキ観を考えたネット配信で盛り上がったそうです。かなり中毒性高いです。

ドラマですが、監督デビット・フィンチャー、主演ケビン・スペイシーということで、映画並みというよりもはや映画以上の重厚さを感じました。劇中ケビン・スペイシー演じるベテラン下院議員フランクが、カメラ目線で折々の心象や政治的な解説を語る演技がとても決まってます。

米国では、映画俳優はドラマに出演しないと言われてましたが最近は変わってきたみたいですね。ケビン・スペイシーはBREAKING BADの大ヒットをみて出演を決めたそうです。

【観てる】BREAKING BAD 2014年5月2日

それにしてもトコトンまで「やられたら、やりかえす」で、倍返しどころの話ではありませんね。

印象的なシーンはいくつもありましたが、ロビイストの実態が描かれている点が特に興味深く、その場面で「権力」と「富」の違いについてケビン・スペイシーが語っている内容を聞いて、なるほどと合点がいきました。

あとは復讐の過程でも様々裏切られたり、上手くいかなかったりするわけですが、それでも挫けることなく、諦めることもなく、これってお茶の年配の先生が言っていた「おいあくま」の実践だなと、変なところで勉強になりました。

剥き出しじゃ無く、緻密に覆い隠された野望に満ちた権力欲。そのために機略と知謀の限りを尽くしている様子をみると、5、60代も意外に面白いんだなと思い、40代で疲れている場合ではないなと、これまた変なところで喝入りました。

【読んだ】イギリス人アナリスト 日本の国宝を守る

イギリス人アナリスト 日本の国宝を守る 雇用400万人、GDP8パーセント成長への提言 (講談社+α新書)

デービッド・アトキンソン
出版年月日:2014-10-21
価格:907円
情報取得日時:2014-12-08 17:58


【読んだ】スーパー経理部長が実践する50の習慣

スーパー経理部長が実践する50の習慣

前田 康二郎

出版年月日:2014-11-20

価格:1,620円

情報取得日時:2014-11-27 10:26

【読んだ】小さな会社こそ、高く売りなさい

小さな会社こそ、高く売りなさい

竹内 謙礼

出版年月日:2014-11-05

価格:1,620円

情報取得日時:2014-11-10 16:18