「ほぼ」できたは何一つできてない

「あの件は出来ている?」

「ほぼ出来てます」

「そう、わかった」

(数日後)

「で、あの件はそろそろ出来ているよね?」

「ええ、少し難航してますが、ほぼほぼ出来てます」

「そう、大丈夫なの?」

「大丈夫です」

「そう、わかった」

(数日後)

「あの件、もう出来たよね?」

「はい、出来てはいるんですが…」

「どれ、見せて」

「これなんですが、このあたりがどうしても難しくて、このようにも考えたのですが…」

「なにこれ、全く出来てないじゃないか!」


一体誰が悪いのか。

「ほぼ出来た」を完成が見えているとして見逃す(そうあって欲しいと願う)方が悪い。

47歳になりました

例年の振り返りポイントとして。

昨年、舵を切り替えたと書いた方向性で淡々と過ごすことのできた1年。もちろん以前に比べ、なので例によってイベントやアクシデントに事欠きませんでしたが。

普段の靴をスニーカーに切り替えたし、年配の人から仕事をもらうような仕事は止めました。特に”仕事の機会”を頂くイメージの仕事は完全にストップさせ、独自企画で仕事を作ることにしました。これで数年前にそうしようと決めた、社内で企画が湧いて出てくるような体制に近づきました。

近づいたけれども完全に切り替わったわけではありません。この47歳〜48歳の1年を、後に振り返っての明確な転換点にしたいと思ってます。

こう決めると、次へ次へと展開したい気持ちになってしまいますが、大きく伸びるためには屈んで準備する段階も必要。これまではそういった時間を惜しいと感じていたのですが、今回は以前と違って少し気持ちに余裕ができました。

この1年で財務が好転したこともありますが、人材にも恵まれたという点が大きく、なにより短期的に収益を伸ばすことに興味がなくなったためです。人手不足で人材不足のこの時期、新しい事業立ち上げに多くの人に加わってもらい心強い限りで、この好機を逃さずしっかりと人材育成と組織の土台作りをと考えています。

今年は大河ドラマを欠かさず見てますが、当初、戦国の中小企業経営者、真田昌幸に入れ込んで見ていたのですが、ここにきてやはり徳川はすごいなと思ってみています。映像には全く出てきませんが家臣団の構成に参考になる点が多いと感じています。家康はあまり人気がないので資料が少なく読む本がなかったのですが、つい最近ずばり徳川家臣団の新刊を入手して、天啓を得た気分です。

個人的にもすでに企画の槍働きで八面六臂の大活躍より、地味だけど後々大きく展望が開くような盤石で堅牢な組織を作ることに興味が移りました。あとは、さらに楽しく仕事ができるようにと考えています。

過去記事:

42歳になりました。

44歳になりました。

45歳になりました。

46歳になりました。

「紙の本」を作る仕事を続ける理由

「ISSHIKI」事業を取引先の編集者の皆様にご案内差し上げてから、好評と取引拡大の機会を頂いてます。ありがとうございます。

個人的にデジタルコンテンツビジネスに邁進する方向性に変わりはないのですが、なぜまたこのタイミングで紙の本を作る仕事に戻るようなサービスを展開させているのか、私のことを電子書籍ビジネスをやっている人としてお会いした方の方が増えているので、あれれ?デジカルは電子は辞めたの?と思われないように説明します。


もう4年前になりますが次のようなエントリーを書きました。電子に邁進しているブログを書き続けていますが、この当時から方針は転換していません。

この時に未来像として描いていたことがISSHIKIサービスの原案と、POD(プリント・オン・デマンド)技術を利用した出版サービスで、後者を金風舎のサービスとしてこれから展開します。

この紙とデジタルの同時展開は、私自身が編集者として仕事を初めた当初からデジタル組版技術に深く携わっていたことに潜在的な理由があります。紙の本を作ることを求められながらも、その仕事はデジタルでの生産性向上を追求するものでした。

以来この十数年で得られたデジタル制作技術を、改めて出版編集者視点で、本作りのプロフェッショナルである現役編集者の方々や、全国にいる本を出版したい人々に提供することを考えていました。

ただ、ISSHIKIなどと新たな名称までつけて紙の本作りサービスとして提供しようと強く考えるようになったのは、実のところ電子書籍関連事業を強力に推進するようになったためです。


いつだったか記憶は定かではないのですが、ニューズブックプロジェクトも始まり、携わる仕事が電子書籍一色になり初めたころ、実家で事業内容について話をしているときに母が一言ポツリと言いました。

「あんたの言うとおり電子書籍ばっかりになったら、私が買える本がなくなるやないね」

この数年前に父とは新聞紙論争で「お前の言うとおりもう新聞紙はいらんな」と勝利していたこともあり、実家ではデジタル派が主流を形成していたのですが、この母の素朴な一言は突き刺さりました。

そうか将来的にデジタルコンテンツが主流になるかもしれないが、少なくとも既存の出版社には、書店店頭で売れる紙の本を作り続ける社会的な役割が厳然として残っているなと。

実のところKindleを文明開化の黒船のごとく讃え、ゴミのような電子書籍を粗製乱造する業者や、電子にしない出版社はダメだといった安易な業界批判の論調にも辟易していたので、そういった浮ついた流れから距離を置きたいこともあり、この母の言葉を契機にもう一度紙の本の制作と電子出版について見直そうと考えました。

これが紙の本を作る出版社のためにISSHIKIサービス立ち上げを加速させた理由です。


タイミングよく昨年AmazonPODサービスも始まり、本作りサービスを一般のお客さんにも提供できる素地が整ってきて、私の中で未分化だった「紙の本」と「デジタルコンテンツ」の仕事の位置づけが明白に整理がつきました。

そこで「本作りを楽に楽しく」のISSHIKIと「本質をコンテンツとしてデザインする」のHONTENTSとに事業を2つに分けて進めることにしました。

経営的には、職人的な技術が求められがちなデザイン制作業を、組織的に展開することや、2事業を同時育成など大きな課題があるのですが、これも生産性高いチームを作るという課題と考えると将来性があり取り組みがいのある課題なので、経営者として難しい課題を楽しませてもらおうと思ってます。

電子出版事業をアップグレードします。

金風舎が3周年を迎えました。

2011年に立ち上げた前身となる電子出版関連事業から数えると、この5年で様々なレーベルを通じて200アイテム以上の企画をリリースしてきました。

一方で事業収益としてはまだまだ満足できるものには至っておらず、4年目を迎えるタイミングで事業方針を転換することにしました。

引き続き金風舎はボーンデジタル出版レーベルとして新刊を発刊していきますが、事業本体は、先日立ち上げた企画プロジェクトチームであるHONTENTSに吸収し、配信・出版サービスプラットフォームとしての展開を計画中です。

すでに試験案件を数点制作して発刊していますが、プロジェクトチーム内でもこのスキームであれば全国のお客様に満足頂ける内容になるものと考えています。

11月のサービス開始を目指して準備を進めています。

全社員研修2016

昨年に続き2度目の開催です。

今年も営業日を一日潰しての終日研修。午前中は当社の成り立ちから経営理念と事業方針を確認し、みんなで経営数字のお勉強。今年の目玉はエースデザイナー萩原さんの「しくじり先生」でした。午後は営業計画後に、現場を4チームに分けベテランも新米も一緒に職場の問題点の洗い出し。

ここで設定した課題を年間のプロジェクトに落とし込んでPDCAを回します。今年は昨年から社員も倍増しているので、もう一度会社の歴史からおさらいしましたが、昨年からどう変わったのか変わらなかったのか、この振り返り作業は聞いている社員よりも整理している幹部の方に絶大な効果があります。

また今回は懇親会を都内某所に部屋を借りて開催しましたが、マンションの一室という名実ともにアットホームなシチュエーションにもかかわらず、ペントハウスという非日常空間で、これはなかなかいい企画でした。

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今年も京王プラザホテルにお世話になりました。
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HONTENTS事業で笹金さん、田中さんにも参加頂きました。
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今回のお弁当。
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午後は4チームに分かれて同じ課題について検討しました。
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懇親会会場に都内某所のペントハウスをお借りしました。
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社員を自宅に呼べるような規模の家にしようと思いました。

HONTENTSチーム始動

デジカルとしては「ISSHIKI」に続く2つめのプロジェクトチーム「HONTENTS」を始動してひと月経ちました。

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9月1日が創業日

HONTENTSは「本質をコンテンツとしてデザインし配信する」をミッションとして、編集者並びに経営者としての経験を活かし、コンテンツの企画・制作・配信をする事業を展開します。

この1ヶ月は、これまでに依頼を受けていた企画、すでに取り組んでいる企画、新たにチームで立ち上げる企画など、様々なコンテンツ企画を立案、整理してきました。今月はこれらを一つひとつ形として作っていく段階に入ります。

HONTENTSの構想は、およそ2年前にウェブ制作部門を社内に持ちたいと考えたところからスタートしました。この間にISSHIKIを立ち上げたり、なかなか思うように人材が集まらなかったりの紆余曲折がありましたが、写真の通り初期スタッフ7名でスタートすることができました。

この7人という数字は七人の侍にあやかって2年前から考えていました。今後も7名チームに育ったら別事業としてスタートするように考えています。

ISSHIKI、HONTENTSと2事業がスタートした第14期。これから2年ほどかけて当社の業態を大幅に変える計画です。

夏前にブログ更新を止めてMediumに切り替えましたが、こちらは改めてデジカルの社長ブログとして再開することにします。

振り回される方が悪い

昨晩は月例経営会議でした。

今期もあとひと月です。増収減益で着地見込みですが、前期が今後2度とありえない抜群の成績だったので、結果的には期首計画以上の仕上がりです。頑張ったみんなにも多少分配出来ると思います。

しかし、先月の経営会議直後の東北出張から戻って以来、タイムスリップでもしたかのような、あっという間の1カ月でした。

要因は想定外の案件が立て続けて割り込んできて、通常の2倍以上の稼働だったため。久々に寝る間を惜しむ企画仕事で、気づいたら晩酌止まって、そのままの勢いでほぼ1カ月断酒中です。永遠に酒を断つつもりは無いですが、折角なのでこのまま続けてみようと思ってます。

それにしても振り回されたひと月。想定外の案件には曰く付き案件成分がかなり高く、精神的にかなり疲れました。付き合ってる自分が悪いのですが、何事も安売りしてはダメだなと改めて感じます。

来期の計画も概要が固まり布石は着実に打ててるようです。今月は主導権を取り戻して進めたいと思います。

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請求書の発行を不要にしました

金風舎」のために著者の印税支払システムを開発運用していますが、マイナンバー対応を機会に機能拡張して外注支払管理機能を追加しました。この機能によって外注スタッフの方々の発注管理を厳密にするだけでなく、請求書発行を不要にしました。

当社の事業に社外スタッフの協力は不可欠です。今後も社外スタッフの方々に気持よく仕事をして頂けるように各種コミュニケーション機能の整備を進めていく考えです。

業務拡大にあたって近日在宅スタッフを募集する計画にしています。詳細は追ってお知らせします。

・校正
・図版作成(イラスト、トレース)
・原稿整理

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ウェブ制作事業[HONTENTS]を開業しました

着想から7年、プロジェクト構想2年、開業準備に半年。宿願であったウェブ制作事業HONTENTSを開業しました。

今更ウェブ制作会社?の疑問もあるかもしれません。ただ私自身の考えとしては、今こそと考えています。また単純にホームページを作ることだけの事業ではありません。

HONTENTSは、「本質をコンテンツにする」をキャッチフレーズに、企業の本質的価値をコンテンツとして生成し、それを適切な制作物として顧客、見込み客、読者に届ける仕事をします。

2つの視点からこの事業を着想しました。

1つは当社の主幹事業である書籍制作業において、近年ますます盛んになる自費出版事業を目の当たりにし、書店流通に弱い自費出版をウェブサイトと強固な連携を取ることでネット上で実質的な出版を実現しようというもの。

もう1つは、電子書籍からスタートして作り上げたボーンデジタル出版からの着想で、ウェブサイト並びにSNSでの情報発信を出版との密接に連携させることで、出版の概念を拡張するもの。

ウェブ制作と書籍制作の垣根を取り払い、コンテンツ主導で企業の情報発信をサポートします。あくまでも企業の本質を伝えられるように設計しますので、短期的な効果を期待する広告宣伝目的のウェブサイトは当サービスでは切り捨てました。

このサービスの設計にあたっては、制作に関してレトリバーデザイン社と全面的に事業提携しました。創業10年の実績あるウェブ制作事業を実績、技術丸まる内包する形で本事業はスタートします。

さらに代表の笹金さんにはHONTENTSサービスのプロデューサーとして就任して頂きました。笹金さんは、私が7年前に本事業を着想したときに、デジハリさんに依頼して作ってもらったウェブデザイナー養成講座の講師として出会いました。

そして私が数多あるウェブ制作会社を吸収したり、フリーランスのウェブデザイナーを採用したりといった手法を取らず、笹金さんとの提携を長期間かけても模索した理由に本事業のほんとうの本質があります。

それは笹金さんが自社をとても丁寧に経営し10年存続させていること、旧来的な制作会社のような事業構造ではなく、プロフェッショナルのネットワークを構築し仕事を進められていること、クライアントとも長期に渡る関係を維持されていること、などから事業経営者としての視点をしっかりと保持され維持されている点です。

今更言うまでもありませんが企業のウェブサイトも自費出版書籍も「経営者」そのものです。”顔”とか”分身”とかではなくそのもの。本人と切り離そうとしても切り離せないものだと考えています。

だからウェブサイトだけ本だけ綺麗に作っても意味がありません。中身(コンテンツ)がない人には中身のないものしか作れません。そこから顧客に率直に語れるのは我々が経営者だからこそだと考えています。

HONTENTSは、経営者が提供する経営者のためのウェブサイト制作事業です。この点をまとめたビジネスブログを立ち上げました。当面は我々も体制を整えながらですので、地味にそれでいて分かる人には刺さるように、本事業の営業活動を開始します。

短期間で結果を求めるような事業ではありません。着実に大きく成長させるべく取り組みます。

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WordPressとMediumの使い分けを決めた

2009年4月のブログ開設以来、初めて更新を1ヶ月以上止めていました。更新は止めていたのですが、ブログは書いていました。どこに書いているかというと、こちらです。

このMediumでの執筆がどうだったかというと、かなり良いです。何がよいかというと、執筆内容「だけ」に集中できることが良いです。

WordPressを独自ドメインで運営しているということで、このブログを運営するにはコンテンツだけでなく、メディアとしてどうあるべきかという視点を外すことができず、香月登個人と株式会社デジカルの経営者としての側面を分解することができずにいました。これが香月登個人としての執筆に集中できるという点でMediumは大変良いです。

またノートの書き味のようなものがブログにもあるとするならば、こちらもかなり良いです。同じようにパソコン画面に向かって書いているはずなのですが、ノートの紙質が違うような書き味の違いを感じます。

ということで、Mediumこれは良いということで金風舎から本を出しました(ちなみに当社の4月新入社員が、執筆、編集、制作まで全部一人で発刊しました)。

基本的にブログはMediumに移行することにします。Wordpressの方は株式会社デジカル社長ブログに切り替えます。

以前も書きましたが、このkatsukinoboru.jpのメインコンテンツは、2011年の経営危機からのV字回復の軌跡です。読み返すと恥ずかしいとしか言いようのない内容ですが、これは経営者として敗戦の戒めに残します。