ビジョンを語るって難しい

猛烈にビジョンを語らねばと考えているんだけれども、これが非常に難しい。熱い思いはあっても、それを伝える術がなかったら何の意味もない。

そんなことをこのマンガが教えてくれましたよ。

極道めし 1 (1) (アクションコミックス)
極道めし 1 (1) (アクションコミックス) 土山 しげる

おすすめ平均
starsこの作者の描く「飯」はとてもうまそうに見える
starsあちこちで評判なのも頷ける!
stars久しぶりに、おもしろい!!と思った。
stars(トンカツに)かぶりつくんや・・・。
stars最良の調味料は空腹!

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同房の囚人がおせち料理をかけ、いままでに食べた旨いものの思い出話を競うという、そのシチュエーションだけで十分に面白いんだけど、美味しそうに語る場面ばかりでなく、全然カスリもしないやつや、話しているうちにまずいものの話になってしまうやつとか、梅干し!と叫んで唾液を出させるだけは反則だとか、読んでいるうちに、自分の語ってることってこのダメなほうじゃないか?と気づいてしまいました。

自分の食べたものをいかにうまそうに語るのかって想像以上に難しい話。何しろ自分がどんなに旨かったと思ったとしても、相手がそれを食べてなかったら全く伝わらないんだから。

ましてや事業の魅力を伝えるなんて、熱い思いだけでなんとかなるなんてどんだけ甘いかって話ですね。体験のない人間にもヨーシ、ガンバルゾーと思わせることができるかどうか。

ここはよく指導されている大事なところなんだけど、バカにも伝わるようにってこういうことかと。伝えられないお前がバカだとよく分かりました。

あ、マンガのほうはこんな難しいこと考えずに純粋に面白いですよ。

首が飛ぶ

貴人点という、貴人さんにお茶を差し上げるお点前があります。貴人とは、官位のある高貴なお方、すなわち貴族の方々のことです。天目茶碗を貴人台に乗せて点前をするのですが、安定が悪いというか、平行に置くには気をつけないとならない茶碗。ふとしたはずみで茶筅がコロコロと落ちてしまいました。

(ありえない痛恨のミス!)

と思ったら、すかさず「貴人さんの前で落としたりしたら首が飛ぶわよ」と先生。

確かに。実際、利休の高弟、山上宗二なんて、秀吉にちょっと気にくわないからと耳鼻そがれて簡単に打ち首になってるし。貴人さんが信長だったりした日にはもうねえ。やばいよね。

今では日常生活で、そういった生死をかけた緊張感って、よほどのことがない限りありえないわけだけど、もしかすると強烈なプレッシャーを跳ね返す、いや受け流すか、まだ自分にはよくわからないけれど、そういった強靱な精神力が現代の日本では損なわれてしまったものなんじゃないかなぁ、なんてふと思いました。

ほんの一瞬、精神修養の厳しさの向こうにある面白さというかそういうものがチラッと見えた気がします(いや、まだ全然修行中なんだけど)。ダイエットや健康を極めだしたら楽しくてやめられないみたいな感じか。よくわからないけど、この先、かなり役立ちそうな気がしてます。

直心是道場

燃えてるよ

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肉も燃えてますが自分が盛大にです。

今日は月例の経営会議でした。予定通りとはいえ売上が落ち込んだので会議は厳しいものに。会計参与の前沢先生にはまだまだ経営が甘いとかなり渇を入れられました。経営者は結果が全てです。

そういうことだけではないのですが、今日は出版事業部の連中と食事にでました。しばらく高級なところにもいってましたが、別に高いもの食べさせてくれたからって働くような時代じゃないし、チープなところのほうが創業当時を思い出していいだろうと隣のビルの安い焼肉屋にしました。みんな腹一杯たべて飲んで、この前食べにいった高級レストランのランチ一人前と同じ値段だったのは笑えましたね。いい時代です。

ついでに社長は酒も断ちました。実は先週から口にしてなかったんですが、V字回復達成までは断酒です。短絡的で実にくだらないことですが、だからこそ誰でもわかりやすくていいんじゃないでしょうか。儲けて減量もできて一石二鳥。しかし、まもなくビールが美味しい季節です。V字回復はなるはやでお願いする次第です。

で、だからお前ら頑張れみたいなことを言ったんじゃ何の意味もありません。二時間ぶっ続けで、香月はいったい何をどうしたいのかトコトン語らせてもらいました。「あの会議のあとで良くそれだけしゃべれますね。」と、萩原があきれてましたけが、とまらないんですよね(笑)

実際には、話したことの二割ぐらいしか伝わらないことを延々語り続けることができる。そういうバカならないと務まらないし、だからといって本当のバカになったら会社は潰れるし。経営ってのは本当にやってもやっても飽きないですね。

「編集者に必須なスキルは不変」

昨日エントリーをアップして、チームを作らねばならないという衝動に駆り立てられてきた。

直感的にそう感じたということは、そこに商売をやるにあたっての必然があるはずなのだが(直感は大事にしよう)。まだ、神が降りてくる気配がないので、もう暫く具体的にどうすべきなのか呻吟が必要みたい。

ただ、実際組織を作る必要があって、昨日まではその組織を作るべくやってきていたけど、その方向性が多少誤っていたことだけははっきりした。

しかし、チームというとどういうものを発想するんだろう。ググったらF1チームとかチーム・バチスタとかが他のキーワードに出てきたけど、やっぱサッカーチームか。

でもこの中だったら、特攻野郎Aチームっていうのがピッタシかも。土曜の昼に見てた記憶があったけど、小学生のころだと思ったら、これによるとすでに中学生になってたんだな。

また、話がそれた。ビジョンは明確にあったほうがいいと思うけど、いまは自らの手でメディア構築したい!と思っている人が集まって、クライアントが喜ぶメディアをどんどん作っているような、そういったぼんやりとしたものしかない。もちろん、そのメディアはどんなものかという具体的なイメージはあるけど、こういうのは最初はぼやっとしているほうが大きく育つと思うのであえて全部は言わない。

ただ、どういう人が必要なのかということ関しては、ある程度の線引きは必要なのかな。最近は、誰をチームメンバーに加えるのかっていうことが何よりも重要なんだとわかってきました。Aチーム(これってほんとはエーじゃなくアルファなんだよな。たぶん)もミッションは毎回異なるわけだし、何をやるか決められたことしかできないんだったら(やりたくないんだったら)、それは単なる兵隊でしかないだろうし。

そこで新世紀メディア論のメモをひっくり返してみました。

旧来の編集者が印刷所への入稿のための知識をもっているのと同様、新しい編集者はCSSやXML、またDB(データベース)のテーブル設計、あるいはUI(ユーザー・インターフェース)におけるAJAXの導入や仕様についての知識を仕入れる必要があるでしょう。

分業の場合も、エンジニア自らがディレクターかつデザイナーの場合もあると書いてありますが、これはまったくもってその通りだと思います。幸いにして自分はこの手の本の編集の現場にいたので、技術はないけど知識はあります。そう考えると、どちらかというと紙の編集者にこれらの知識を仕込むよりは、ウェブエンジニアに編集を教えたほうがはやいんじゃなないかな。

そもそも、メディア構築とは、よろずや的であり、職能がクロスオーバーしています。なので、構築社自身がどのような職能者であれ、「編集」という概念をもち、使う側の心理や使い方などにつて熟考することが大切です。

でもその「編集」を教えるってのが難しいし、いまだに自分でもこれだっていう正解をもっていない。小林さんだってここは、

そう、編集とはその対象と分かち合う相手への「愛」。そして、技術や見た目へのオタクなまでの情熱やこだわりを指すのかもしれません。

ものすごくよくわかるけど、でも「愛」って。ずるいな、どう教えるのよ(笑)

なにより大切なことは、そのコミュニティの「温度」を感じ、感覚的に「刺さるコンテンツ」をセンスし、人の流れを理解することが肝要です。
そのためには、技術への理解とインターフェース・デザインへのこだわりが必要になってきます。しかし、これは、旧来の編集者のスキルーコンテンツを編む以外の印刷技法やデザインへの理解ーと同じものであり、そのあたりは不変でもあります。

いま売れる本や雑誌を作っている編集者の方々は間違いなく大丈夫ですね。ウェブに興味を持てば。

河野さんも仰っているけど、コミュニティの「温度」を感じ、感覚的に「刺さるコンテンツ」をセンスするっていう意味では、マーケティングやっている人もコミュニケーションデザインやっている人も、とにかくプロデューサー的な仕事している人みんな新しい編集者候補だと思いますね。

生き残るのは書籍編集者だけ

もうそういうことにしていいんじゃないかと思うんですよね。暴論だけど。

あの「新世紀メディア論」でも、書籍について触れているけど、あくまでもサブタイトルにあるように新聞、雑誌が主な対象だし、ここのところ折に触れてバカ編集者のことを書きましたが、それはほんの一握り、一人二人の人の話であって、取引先のほとんどの編集者はそうじゃなくって皆さんスゴ腕で、そういう点からもそうじゃないかと思っています。直感に近いけど。

生き残れる理由としては、書籍のデバイスとしての真価に依拠するところは勿論のだけど、書籍編集の仕事が、ほとんど毎回、初めてのメンバーでプロジェクトチームを組んで新商品開発をし収益を上げていく仕事で、それを一人で舵取りしなければならず成績も一目瞭然、人を見る目があって(著者がいなきゃ本が作れない)過酷な新商品開発競争の重圧に耐えて売れる本を作り続けるもので、もうその覚悟と実行力それだけで、この先何でもやれると思います(この点は雑誌創刊編集長はもっとすごいか、じゃ雑誌創刊編集長も生き残れるね)。

新人のころ、唯一の同期だった(今も立派に書籍編集部の編集長やっておられる)同僚が、ポロっと「この仕事って、社長から金と看板借りて個人商店で商売しているってことだよな」と言って、まだ当時はウブで頭でっかちなガキだった自分は、なんて大人なんだと驚いたのと同時に、そうなのか個人商店やってんのか俺はと、今思えばこのときの彼の一言が、確実に経営者への道を進ませてますね(もうあと3人そういう経営者道へ進ませる影響を与えてくれた人がいますが)。

話がそれた。何が言いたいかというと「商売」を一人で考えることができる仕事なんですね書籍編集者は。で、この商売というのが肝心で、今の世の中、大学を出てビジネスパーソンをやっていて、身近に商売を意識することってほとんどないんじゃないかと思うのですね。どんなビジネス書を読んでも自分のスキルアップのことばかりだし。

だから、商売っていうとイコール金儲けって思っているビジネスパーソンって多いんじゃないかと思うのですが、ま、実際そうですけど、それだけじゃ上手くいかないんですよね儲けることって。その商売の基本が体験として分かってる、それだけで書籍編集者は生き残れると思っています。あ、もちろん売れたことがない編集者じゃないと無理だと思いますけど。

そこで、売れてる編集者とたくさん仕事をしている当社としては、将来の編集者のあり方について考えることも重要だけど、いま書籍編集者がどういうことを考えて仕事をしているのか尋ねて回ることにしてみました。かねて出版求人ニュースのコンテンツで用意していたこのインタビュー記事、突然ですが、来週の月曜日にブログメディアとしてオープンすることにしました。大急ぎで準備します。

またお知らせします。

追記:

個人商店という話題を引いたので、属人的な編集者像を結びがちだけど、これはもう古いと思う。これからもスター編集者は出てくると思うけど、出版社としては科学的な組織(チーム)編集を考えないとダメじゃないか。チーム制だと一見没個性に思われがちだけど、プレイヤーとして優秀じゃなきゃ本当のチームプレイはできない。若干ひ弱に見られている若者世代、実はこのあたりが指向としても上手くはまるんじゃないかな。なんというか、猛烈にチームを作りたいと思ってきた。

企画会議に必要なことは鋭い意見だけではない

今日は、ハブメディア会議に出席しました。いつもは河野さんにお願いしてあって参加していなかったのですが、今日はハブメディアを一緒に取り組みたいというヘッドウォータス社の森さんがいらっしゃるということで出席しました。企画会議に出席する以上、社長といえども企画がなければと1つ企画案を携えての出席です。

平企画員として社内の企画会議に出席するのは何年ぶりでしょうか(社外はいくらもあるけど)。久々に企画をプレゼンしながら、ああもっと準備をしておけばよかったなぁと、そう思いながらプレゼンしていた昔の思い出がよみがえってきました。

ただ社員の態度は残念でした。社長の出来損ないの企画を評価できるんだから、自分ならここぞとばかりに叩くだろうに、出てくるのは微妙な感想ばかり。最後、河野さんに論理的な矛盾点や企画の限界点を指摘してもらって、かろうじて企画会議らしく再考案の方針がわかりました(出席したかいがありました)。

で、会議後、出席した社員に、君らは能力不足や準備不足というよりも、単に無礼だと叱りました。

会議の冒頭で河野さんが、企画内容をよくするための発言をお願いしますと(これってたぶん毎度仰っているんでしょうね。すみません)促しているにもかかわらず、返すものは沈黙か感想か。

何が無礼かって、一生懸命プレゼンしている人は、よほどの自信家か空気のよめないバカじゃない限り、この企画の評価はどうだろうかって不安なもの。それに対してボソボソと探りながらしゃべったり、こうなんですかねみたいな同意か質問なのかわからない単なる感想だったり、沈黙だったり・・・。君らが不安になってどうするの!

まともなことを言おう、こういうことを言っても意味がないんじゃないか、あの人が言ってくれるだろう。全部自分のことばかり。

企画内容がどうなのか以前に、そもそもコミュケーションをとる気があるのかないのかよく分からない態度って、非常に無礼なんです。本来なら、きちんと建設的な意見を述べて、提案者が、ああなるほど、その視点は気づかなかったと同意してくれたり、いやいや、そうではなくってこういうことなんですとさらに熱のこもった補足があったり、対してさらに、でもこういうことも考えるから、やっぱりああした方がいいんじゃないかと返したり、そういった意見交換が望ましいですが、若くて能力が足りないと思うのであれば、せめて熱意ある態度を発言で示そう(なんともレベルの低い話だが)。

企画会議で必要なことは、一言で相手を撃沈するような鋭い発言ではなく、相手のことを思いやって一生懸命一緒に考えるという態度です。とにかく中途半端な態度は、相手の企画を少しでも良くしてあげようという気持ちがこもっていないのが一目瞭然。

なんだろう、自分の場合は、相手が好敵手だと思えば思うほど敵に塩を送るじゃないけど、自分でも最高の意見を述べようと思います。そうすれば攻守ところが変わったら同じように遇されることもあるだろうと思うから。もちろん求めてはいないけど、情けは人のためならずって言うしね。

こういうと和気藹々の茶話会みたいにすればいいのかと勘違いされるのも困るけど、ケチをつけるか沈黙するかの両極端な対応しかとれないのはいずれにしても幼い。ちなみにケチをつけようと思えばいくらでもつけられるのが企画会議。果てしなくそれを実行していいのは社内で唯一資金を管理している社長だけであって、それに対して企画を実現するために予算を獲得すべく覚悟を見せるのが担当者。いっそ、そういうヒリヒリするような会議しないといけないのかな。

彼らはいつも外でこういう中途半端な態度で人と接しているのだろうか。そう思うと、社長として指導監督不行届、不徳の致すところです。

変えます。

編プロ

うちは編プロ、編集プロダクションです。が、創業当初は、そのつもりで立ち上げた訳じゃないと、そう自社を紹介することを忌避していました。「そのつもりで立ち上げた訳じゃない」のそのつもりとは、下請としてという意味ですが、版元やめて編プロ作った?ああそうなの的な受け止められ方がいやだったんですね。なんと器の小さな話。

そうやって業界的にはいい響きがない編プロですけど、出版不況ということを話題にするパワーすら失われつつある今日この頃、実はいまこそ編プロ(フリーの編集プロデューサーも含めて)が編集のプロフェッショナルとして力を発揮すべき時がきたと思っていて、あえていまこそ編プロやってます!と声高に宣言していこうと思っています。

当社のような小さな会社にも毎日のようにデザイン会社、イラストレーター、ライター等々営業DMがやってくるぐらいですから、何か仕事ありませんかといった下請根性丸出しでは生き残ることは不可能でしょう。これからもどんどん淘汰されると思います。

そもそも編プロだの版元だの、単なる販売ネットの違いであって、商売として儲かってるのかどうか(つまり理念に基づく付加価値を提供できているかどうか)、という点で考えたら上も下もない話で、大抵は勝手に下請けだと思い込んでいるだけのことだと思っています。

売れる本作りをトータルにサポートすると看板を掲げていますが、下請けじゃなくパートナーとしての存在価値を発揮すべく努力することこそ、本当に版元が望んでいることでしょうし、ひいては書店、読者のためにもなると思っています。

そのようにパートナーとしての編集者として考えてみれば、お客様は版元だけでなく、一般事業会社、非営利法人、そして個人も、とにかく編集サービスを必要とする全ての人々がお客様の範疇にはいってくるんですよね。となればいまこそ販売ネットに何の制限のない編プロの時代だというわけです。

ということでまさに攻めて高みを目指すとき。間違いなく前途洋々ですよ。

ノートの取り方

いま出版求人NEWSの新コンテンツの1つとして、売れる編集者へのインタビュー企画を進めているのですが、4月新人の高橋、中島の2名にさっそく取材を任せて、すでに2件終了しました。で、現時点での反省点についてメールで報告があって、なかなか立派な心がけです。

• ほとんどノートを取ることができなかった。
相手のはなしを聞きつつ、ノートを撮ることが難しくあまりノートを取ることができなかった。そのため、テープ起こしも時間がかかってしまう。今後はインタビューの回数を重ねるごとに、上手くノートを取れる方法を探り、テープ起こしの時間の短縮ができるようにしたい。

取材ライターの経験はないので、あくまでも我流ですけど、インタビューに限らず、人からレクチャーを受けたり、ややこしい交渉事などの各種打合せに効力を発揮するノートの取り方があります。

それは、自分がしゃべったことを書く、です。

これは、最初に誰かに教えてもらったことではなく、ひたすら自力で打合せをこなしているうちに身についた技なんですが、数年前に何かの本を読んだときに同じことが書いてあって、あ、間違っていなかったんだと、以後は自信をもっておすすめしてます。

自分がしゃべったことを書く、つまり相手が話したことを「ということですか」と口頭で再確認したことを書くわけです。こうすれば、相手の話はきちんと目を見て聞けますし、自分がしゃべった後なので、ノートに書くタイミングを自分でコントロールできます。さらに、自分の言葉で書いているので、その場ですでに編集していて一石二鳥。

聞きながら書き取るのはほとんど不可能というか、基本的に失礼だと思うし、それだと学校の授業で黒板を書き写すのと同じくらい無駄な作業だと思っています。やってみるとわかりますが、話しながら書くのって結構簡単で、そのときに書いたキーワードは、打合せ時の熱がこもった言葉だったり、大事な約束事だったり、後から読み返して役立つことがたくさんあります。

この手法は本当にいろいろな効能があるのですが、例えば話をしていてまったくノートを取らずにすむ人もいて、打合せが盛り上がる人に多いのですが、実は中身がない人だったんだと後で分かったりもします。

ヘタレ採用のドヘタ経営だった

ちょっと前に吉村がブックデザイン担当した本です。新卒採用戦略についてのノウハウ本なので、会社を大きくしたいと考えている経営者以外は読む必要はないと思います。もちろん私は読みました。

ヘタレ採用 ドヘタ経営―採用の常識は営業の非常識
ヘタレ採用 ドヘタ経営―採用の常識は営業の非常識

ヘタレ採用を続けていれば、いずれ会社が潰れます。という帯コピーがついているのですが、痛感してます。まさにこれまでの自分は、このヘタレ採用を続けてきたなと。せっかく入ってもらった社員の中には、苦労ばかりかけた人もいて、その人の良さを活かしきれずにいたという強烈な反省点に基づいて、次の採用、つまり会社をどう発展させていくために、どういう人に入社してもらうのかということについては、きちんと語っていかなければと思っています。

ここ数ヶ月厳しい改革を断行した結果、所帯をかなり小さくした編集部門ですが、これを契機に当面、紙の編集者は採用を辞めることにしました。そして、すでに会社を創業してから、PC書の編プロからブックデザイン会社という位置づけに切り替えてきているのですが、さらにここにきてもう一つ大きく舵を切ることにしました。

いや、舵を切るという表現は不適切ですね。ブックデザイン、つまり売れる本作りのトータルサポート事業は今後も拡大させていく考えです。ただ、こちらの経営のかなりの部分を萩原にやってもらい、私は、これからはウェブメディアの編集者をどんどん集めていこうと考えています。

先週、河野さんとこのあたりのことを話をしていて、戦略も全部組み替えて進むべき道はかなりクリアになってきました。が、こういうことに正解はないので、完全な答えを出す前に走りはじめて、間違ったと思ったらすぐに舵を切りなおして進んでいくつもりです。

あらかじめはっきり宣言しておきたいことは、これは零細企業の第2創業といったような半端なスローガンで終わらせるつもりのものではなく、もう一つ別の会社をゼロから作る作業にするということです。

よく、起業した人が、もう一度創業時の苦労を再現しろといわれたら無理だという話がありますが、それはその通りで、何の信用もなく何の経験もない、まさに徒手空拳。苦労しないほうがおかしな話です。しかし、個人的には、同業他社に転職を果たして、やれやれと思ったのもつかの間、お手並み拝見といった、周囲の期待値が高い分、成果を出さないと大変なことになると気づいたときの切迫感に比べれば(いまでもヒヤヒヤします)、創業は自由自在にやれた分、かなり楽だったように思っていますし、これまでの経験を活かせば、かなりのことができると思っています。

6年前デジカルを創業した翌月、丁度次男が生まれたのですが、今度は次女が生まれたばかり、これまたいい契機に違いないと思っています。前回は、子供が生まれるというのに、あんないい会社辞めて編プロなんか作るのかと結構周囲に心配(いやバカに)されたのですが、さすがに今回はもう呆れられているというか、ま、それなりに信用がついて、信頼されているということにしておきたいですね(笑)

一度会社を作ってここまでやってきた経験があるので、次はかなり素早く、確度高くベンチャー事業の成功を目指したいと思っています。自分にできることといえば、やっぱり経営者の仕事。資金調達と経営管理、それに多くのプロデューサーをまとめる合理的かつ情理的な仕組み作りといったところでしょうか。特に、マネージメントについては、徹底的に実践勉強して顧問も周りにガッチリ固めているので、ベンチャーといえども手堅く絶対に会社を潰さない経営をするつもりです。

事業自体は素早く軌道には乗せたいと考えていますが、その先、将来をどう考えているのかというと、あと20年は立派に戦える、いや楽しめる会社にしたいと思っています。もちろん短期的な成功も目指しますけど、仕事は大いなる暇つぶし。どうせやるなら楽しく、儲かるようにやりたいものだし、今は若い社員もこれから結婚して、子供が生まれてなど生活の変化があったときにも、うまく対応できるようにしたいと考えています。

少なくとも10年たてば出版業界は、まるで風景が変わっていると思っています。そのときに、なるだけ高みから見晴らせるような、そういうポジションを目指して今から目前の高い山目指して登ろうと思います。

ということで、今度集める人材(ウェブメディアの編集プロデューサー)は、最低でも10年は一緒に仕事をしてくれる人ということになるでしょうか。

職場環境を整えること

実はメディア会社の経営に必要なことは、優秀な人材がさらに力を発揮する環境を整える。これに尽きるんじゃないかと考えています。

大書店の近くで、地下鉄の駅から徒歩30秒という立地も、社員数に不釣り合いなほどの大フロアと贅沢な机も、そして最新のマシンや簡易印刷ができるぐらいの出力機まで、どれもこれも少しでも優秀な人材に入社して仕事をして欲しいがためです。ということで、社長は社内で一番隅っこの一番小さな机に座ってます(しかも後ろが全面窓で夏暑くて、冬寒い・・・)。

掃除も徹底的にやるため掃除機もいいものに買い換えて掃除当番をきっちり決め、入り口の花をきちんと変えたり丁寧にやっています。数年前までは、そういうことに結構無頓着だったのですが、振り返ってみれば、雑然とした埃っぽいフロアで働いていたときは、やっぱり仕事は粗雑だったようで、当時はクレームが非常に多かったですね。最近は、ほとんど皆無ですから。

というわけで、積極的に定期的に模様替えとか、設備投資を行っているのですが、今回

オフィス環境は常に最善の状態を保ち、少しずつではありますが、投資して改善していきたい考えです。
こういうことには時間をかけたくないので即断即決でいきます。いまから17時までに、不具合のある点、改善要望、改造提案、どれでも一人1件まで、お知らせください。17時半には決裁します。

とメールを投げたら、8件ほど。全社員、ここが・・・と思っていることを改善できたと思います(よね?)。さすが会社のことを考えてる優秀な社員たち、来客用のグラスや茶葉、茶托、棚、本棚など総額2万円ですみました。あとはラジオの選局と冷蔵庫管理のルール改善など、約束通り全部で1時間できっちり決裁できました。

提案受付から決裁まで短期間の締め切りは初めての試みでしたが、これはスピーディーで非常によろしいように思いますね。月イチぐらいで改善やってもいいかもしれません。