広く電子書籍関連の話です。

新しいものなので、「いままでにないもの」を作ろうとしていたわけですが、いざ作ろうと話を進めると、いったい何を作ろうとしているのかが関係者に上手く伝わりません。もしくは蓋を開けると思惑が違っていることが判明したり。

冷静に考えれば当たり前の話です。分かっているものなら「いままでにあるもの」ですから。しかし「新しいこと」を今までに無いものとして視点を集中させると、ついつい打ち合わせでいろいろ話をしただけで何かを完成させたつもりになってしまい、みんなで「いままでにないもの」を作ろうとしがちです。

そこで考え方を変えることにしました。これからは「見当たらないもの」を作る方針にします。

ということは、「こういう見当で」と枠組みなり範囲なりを絞り込む必要がありますし、作り方としても「こういう感じで」とサンプルのようなものを提供しつつ、ということになるのだろうと思います。

そして「こういうのは無いよね」と。

すでに「本」だと思って企画を考える面と、デジタルコンテンツビジネスとして構造を考える面と、電子書籍に関しては多面的な視点が不可欠と考えていたのですが、さらに作り方の面からも、企画のもつ本質的な価値を見失わないように進めて行きたいと思います。