今年6年生になる次男は創業したその月に生まれました。

当時はガムシャラだったのでわかりませんでしたが、今振り返ればほんとうにドタバタで必死な時期だったので、生まれて直ぐに入院させてしまったり、2歳のころに重度の中耳炎で耳が聞こえなかったりでいろいろと辛い思いをさせてしまいました。

しゃべり始める時期に耳が聞こえていなかったため上手くしゃべれないというハンディがあったのですが、家内が毎週のように専門の補助授業を受けさせてきたこともあって今は普通の小学生です。

ただ上の長男長女が学校に入ってからまったく手がかからず(父親としてですが)高校生になったのとは対照的に、やっぱりちょっと授業に付いていくの必死なところがあって、そういう点では幼いころに自分のせいで不憫な思いをさせてしまったという思いもあり、上の二人はほったらかしでしたが彼の教育にはどうしても目がいきます。

5年生になって担任が替わって、宿題を沢山出す先生になったようなのですが、どうも毎日終わらせることが難しいらしく、それで癇癪を起こすことが多くなってきて、私自身は別に学校の宿題なんてこなせなくても一向に構わないと言っていたのですが、やはり母親は仕上げさせたいようで、だからといって手取り足取り付き添ってあげるわけでもなく、最終的には、なんで遅いのと催促する母親、出来ずに叫ぶ息子の毎日でした。

やはり次第に学校が面白くなくなってきたのか、だんだん登校時間も遅くなっていって次第に友達と一緒にいかなくなってきてので、何が一番辛いのか?と尋ねてみると「先生が、もっと頑張れとしか言わない」と泣きながら訴え始めました。

それを聞いて教師を責める気にはなりませんでした。

彼もきっと母親と同じで、やればできるはず、の思いから励ましのつもりで声をかけたのだと思います。かくいう自分もそう感じるときがあるのでなおさらです。

ただ能力があっても手を抜いて足りないのと、必死だけど間に合わないのとは表面的には同じようでも、裏には大きな問題の差があります。そしてそのどちらをとっても「もっと頑張れ」といったところで問題は解決しません。手を抜いている子供にはきつく叱る必要があるし、能力が足りない子供には、然るべき配慮が必要です。

だからこの「もっと頑張れ」は、恐らく教師が自らの指導方法が届かないために、自らをに励ますように言っている言葉なんだろうなと思いました(実際は本当に浅はかなだけかもしれませんが)。

いちおう先生には、あとはこちらでなんとかするから宿題が完全に仕上がって無くても心配しないでくれと家内に伝えてもらうつもりですが、最近はこの程度のことで学校教育はいったいどうなってるんだ!などと目をつり上げて乗り込んだりする親もいるみたいですね。

モンペとか言うらしいですが、自分は立派に大学を出てたりするくせにクレームしか付けられない連中を見ていると、一体どこまでアホなんだと思います。

まぁ実際のところ偉そうに言ってますが、こういうことが自分でもわかるようになったのは、社員育成を真剣に考えるようになったつい最近のことで、人材育成とはほんとうに身を削る思いをしないとできないんだなと実感する毎日です。

息子には学校で1、2年勉強が遅れるぐらい何の問題もないと伝えてますが、まぁこの先実際何の問題もないでしょう。

とにかく言いたいことは唯一つ「もっと頑張れ」いうやつがもっと頑張れ。


 

これ綺麗事を言いたいわけじゃないです。こんな偉そうなことを書いているお前がさらにもっと頑張れということです。念のため。