それはたぶんこういうことです。

【経済】なぜ本が売れないのか…出版社生き残りの道は 多メディア展開、コスト削減進む

タイトルに引っ張ってきたのは、この2ちゃんねるのスレッドタイトルですが、このリンク、親父殿からメールで教えてもらいました。

親父殿はいま75歳。元工業高校の機械科教諭で、屋根裏部屋に書庫も作ったほどに本が沢山あります。数年前まで新聞いるいらない論争をしていましたが、いまは「お前の言うとおりだった」と新聞も購読していません。

いったい何をしたのかというと、数年前に2chとTwitterを教えました。するとこれは面白いといって、すっかりはまって現代的な情報キュレーション生活を楽しんでいるようです。

というわけで冒頭のような情報リンクメールがたまにやってきます。

そして、携帯なんかケシカランと今まで絶対に持たなかったのですが、去年お古のiPhoneを渡したところ、いまは結構使いこなしていて、孫達とはもはや電話ではなくFacetimeです。

電子書籍端末も随分前にソニーリーダーを上げたのですが、最近お古のKindleも上げました。そして電子書籍も作ってみました。

たぶんもともとPCを自由に使いこなしていたところに、息子がこういう仕事をして、いろいろ教えたり端末をあげたりということもあると思いますが、後期高齢者でももはやこの有様です。

繰り返しますが、わざわざ書庫を作るぐらい本好きな親父殿ですら、いま本を読んでいる以上にネット情報を消費している状況です。

人間の活字消費量の中での「紙の」本の占める割合が、もの凄い勢いで消滅しつつあるということだと思います。

紙の本好きだとか、紙の方が電子データよりも長い年月残るとか、かえって希少性が出てくるとか、そういうことは当然あると思いますが、減るのは間違いありません。

もはや出版業界において、紙の本の売り上げだけを伸ばそうということは、沈み行く太陽を引き戻すようなものだと思います。

ということで、本を出版する意味、その価値を分解してサービスを作り直してデジタル対応です。作ったデジタルコンテンツをスマホで手軽に購入できるようにする。そこに現役世代のやるべき仕事があると思っています。

同じ紙の活字である新聞の現場でも、同様の問題が数年を経ずに強烈な危機感とともに浮き彫りになってくると思います。

でも紙媒体は残ると思ってます(当社の場合も残って貰わないと困るわけだ)。そして、いずれ適当な規模でしっかりと存在感を盛り返してくると思っています。

が、この先数年、あらゆる場面で真剣なデジタル対応が必須だと思います。そのポイントは、アンバンドリングとクリエイティブチームの作り方です。