日本の2008年度の電子書籍市場規模は464億円で、2007年度(355億円)と比較すると131%となり、2006年度から2007年度の195%と比較すると鈍化しているものの、順調に成長している。
2006年度以降、市場を牽引しているのはケータイ向け電子書籍市場で、2008年度は402億円と、電子書籍市場全体の86%を占めている。一方、PC向け電子書籍市場は、2007年度の72億円から2008年度は62億円となり、対前年比86%と初めてマイナスに転じた。
活況の電子書籍市場も成長は鈍化、シェア8割がケータイ、PC向けは初のマイナスに – MarkeZine

やっぱり電子出版はダメだね。などと言うつもりはなく、自分の生活を振り返ってみても、iPhoneにもi文庫を入れてあって、暇なときに田山花袋とか泉鏡花とかパラパラ読んでます。読みやすいし、最初から150冊も入っているっていうのもいい。

だから電子書籍に見合ったコンテンツを読みやすいソフトで提供できれば十分いけると思います。ケータイ向け書籍も要するにケータイ世代のための小説やコミックのことですよね?私はまったく興味がないので(作るつもりもまったくないので)見たことも買ったこともありませんが、そういうニーズは今後もあると思います。

一方、取引先の版元の編集者の方々の仕事を拝見していて、この人達がいなくなって出版業界が壊滅するようなそんな絶望的な状況は感じられません。売れる本はこれからも書店で売れると思いますし、私自身そういった本を「本」のカタチで読めるのを捨てたくもありません。

といったところで電子書籍ですが、これが、いま書店店頭にあって売れているような本と同じようなラインナップで読めるようになるとはまったく想像がつきません。キンドル出たら買うのかなぁ。まだわかりません。

わかりませんというのは、今は本のカタチで買うことに全く不自由していないからでしょうね(置き場所には多少不自由してますが、いらないモノは大量にブックオフに売ってますし)。とにかく、そういった既存の本に置き換わるところを目指していたけどマイナス成長で残念だったという話なんだと理解しました。

先日も読書のエントリーで書きましたが、今はiPhone(もしくはPC)で様々なフィードを読んでいるほうが、書店店頭で新刊をあさるよりも手軽で面白くて、しかも役に立っているんですよね。で、これも電子出版なんじゃないの?とも思ってるんですよね。私自身はこっちをなんとかしたいなーと思います。

唐突ですが、そういうものを一緒に開発していける人(編集者)を募集したいと思います。あ、単にiPhoneアプリを開発するんじゃないです。新しい読書スタイルもしくは出版の枠組みを開発するってところで。

少なくともその新しいところに電子の冠は不要かと。