会社を高収益体質にするために、弛まないスクラップ&ビルドを決定するのが経営者の仕事です。

ビルドの場合、実行はなかなか大変ですが決定は割と簡単で、創業は誰でもできるというのはそういう意味だと思いますが、スクラップは決定が本当に難しいですね。

その仕事が実は張り子の虎だったり、メッキが塗ってありそうだな、と感じとることは割に簡単ですが、中にはシンデレラのような仕事が必ず潜んでいるので、それを捨てずに拾い上げる難しさ、さらには、継続している仕事には必ずある程度の売上と、それを支える人が関係しているので、それを切り捨てる決断の重さ。

最近そんなことを考えていて、何か指針がないものかと探っていたら、タイトルに掲げた上杉鷹山の『見切り千両』に出会いました。

しかし、こういう先人の言葉から「名経営者は切り捨て上手」などと評論家は知ったように言いますが、それは快刀乱麻を断つごとくとはいかないのが真実ですね。悩んで悩んで悩み抜いた末に答えが出てくるのが実態で、もしくはそのように考え抜く姿勢そのものが大切なのだろうと思います。

昔はドンズバリと解決することがスマートだと思っていました。その反動で上手くいかないことが増えてくると、苦悩してのたうち回る姿をさらしたりもしていましたが、そうやって右往左往するうちに、なるほどこうやれば良いんだなとわかってきました。

それが10年やったらわかることがある、ということなのかなと。

経営は本当に面白く奥深い仕事です。