業界を救う手立てはない

業界関連ニュースをネットで見つけた父から、たまに「こういう記事があった。参考までに」とメールがやってきます。

大抵、見出しを見るだけで「それはもうわかってる」とか「その点についてはこう考えている」とすぐに返事を返すのですが、先日送られてきた記事をみて、今どきこんな記事書いているメディアがあるのか!と驚いて本文をしっかりと読んでしまいました。

出版不況、書店業界を救う手立てはないのだろうか

「出版不況」、「書店業界」、「業界を救う」と、3つの言葉に引っかかったのですが、特に最後の「業界を救う」という言葉に、経営顧問に初めて事業計画書を見てもらったときのことを思い出しました。

「さすが社長、大変な文才がおありです。ご立派です。しかしながら、いまの社長の会社の規模でいくら業界語ったところで、残念ながら誰もなんとも思わないでしょう。まずは事業をしっかりと立ち上げましょう。」

当時、業界変革の野望などもっていたわけでもなく、単にこういった切り込み方ができると考えているといった文脈で「業界」の文言を使っていたのですが、まさにその詰めの甘さを見抜かれたのでした。

以来、自ら「業界」という物言いを一切禁じて、またそういった記事もほぼ読み飛ばしています。とにかくそういった言葉を使っていれば、なんとなくそういうことなんだろうなと理解できるわけですが、関連する企業の業績が好調なときには非常に便利な言葉だし、そうでないときは大変危険な言葉だなと思っています。

ということで、この記事は一銭の役にも立たないと思いますが、いったい今どきなんのために書いたのだろうと思って見直してみると2016年の記事でした。

業界という観点にもはや意味がないと思っているので、記事が2016年だからどうだということではありませんが、単に気になった記事見つけたよと送ってきた父の行動から、過去記事は読み手のリテラシーの問題とともに、どう扱っていくのか、という点でメディア側にビジネスを考える余地があるなと改めて思いました。

価値ある過去記事は形を変えて提供すれば立派な収益になりますし、新たに記事を作っていく場合には、ストックを見据えたフローを考えていくべきだろうと考えています。

実務家としては考えているだけでなく、実行に移してナンボの話なので取り組みます。